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(20)街なかに人を呼ぶ

昨年5月に初めて開いたファッションショー。目標を上回る約350人の観客を集めた

■会津若松市 Like会津実行委員会(上)

 「秋のハロウィーンの仮装コンテストはどうか」「音楽フェスティバルを開こう」
 会津若松市の若手経済人らでつくるLike(ライク)会津実行委員会の役員が、市内上町の冠婚葬祭場に集まった。新年企画の打ち合わせだ。中心市街地をにぎやかにするための活動は2年目を迎える。会長の丑木(うしき)亮吉(36)=丑木ボデー本店専務=は次々、提案する仲間を頼もしく見詰め、古里をもっと盛り上げると決意を強くした。

 実行委員会は昨年1月、20、30代の有志約30人で発足した。若者の発想で、空洞化が進む会津若松の街なかに人を呼び込むのが目的だ。飲食や小売、建設など幅広い業種からさまざまな人材が集まった。会津を愛し、好きになるとの願いを込め、団体名に英語のLikeを付ける。ファッションショー、男女に出会いの場を提供する飲み歩きイベント、若者が集えるフリースペースづくりを活動の三本柱に据えた。
 第一弾となったのは5月に開いたファッションショー「Runway(ランウェイ)コレクション」。仕掛け人の一人である副会長の松浦久美(35)=松浦商事営業部マネージャー=は「会津若松でも、幅広いジャンルのおしゃれが楽しめると知ってもらいたかった」と明かす。

 ショーのコンセプトには、地元の人に地元で買える服を着てもらう―を掲げた。郊外の量販店では見掛けない魅力的なファッションを扱う店が街なかにはあると伝える狙いからだ。
 準備には4カ月かかった。企画書を携えて衣料品店や着物店、美容院などを1軒ずつ訪ね、13店から衣装提供やモデルの髪形のセットを手伝ってもらう協力を取り付けた。知人に声を掛けたほか、フリーペーパー、会員制交流サイト(SNS)で周知し会津全域からモデルを集めた。
 ショー当日。会場となった市内の結婚式場には86人のモデルと、目標を約50人上回る約350人の観客が集まった。好みの衣装に袖を通して笑顔を浮かべる出演者、会場からの歓声...。3時間のステージはあっという間に過ぎた。
 会津若松で本当にファッションショーなど開けるのか。ゼロからのスタートだった。松浦は当時を振り返り、「地道に賛同者を得る活動が実った。人と人の輪を広げることができた」と成果を強調する。(文中敬称略)

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