東日本大震災と東京電力福島第一原発事故により全町避難が続く富岡町の復興への集い2016は9日、広野町中央体育館で開かれ、避難先から駆け付けた町民約660人が古里再生を誓いながら交流を深めた。
町の主催。町民に古里への思いを共有する憩いの場を提供し、帰還へ向けた意識を高めるのが狙い。毎年桜の開花シーズンに合わせて開催している。
宮本皓一町長が復興に向けた町の取り組みを紹介した上で、「特例宿泊で明らかになった課題を抽出し、町内での生活環境の回復、充実を加速させたい」と決意を述べた。塚野芳美町議会議長、鈴木正晃副知事、岩城光英法相(参院本県選挙区)、丸川珠代環境相らが祝辞を述べた。双葉地方町村会長の馬場有浪江町長の発声で乾杯した。
川内村生まれで富岡町育ちのミュージシャン渡辺俊美さんのミニライブ、宮本町長、渡辺さん、大相撲玉ノ井部屋の巨東関、プロレスラーの宮本和志さんがトークショーを繰り広げた。ケーシー高峰さんが漫談で会場を沸かせ、歌手の普天間かおりさんのコンサートも催された。
集いに先立ち、参加者はバスで富岡町内を巡った。満開となった夜の森地区の桜を見学した他、岡内・曲田地区の復興拠点整備計画予定地などを訪れた。
(カテゴリー:福島第一原発事故)