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中間貯蔵整備本格化 530億円増1876億円 除染廃棄物搬出など2855億円

 東京電力福島第一原発事故に伴う除染廃棄物などを保管する中間貯蔵施設の整備費として、復興特別会計に1876億円を確保した。28年度当初予算から530億円増額し、本格的な施設整備を進める。
 このうち、建設予定地の用地取得費に470億円を計上した。施設の建設や管理運営、除染廃棄物の輸送費には1383億円を充てる。将来的な県外最終処分に向け、除去土壌の減容化や再生利用に関する技術開発費に15億円を確保した。
 除染関連の事業費は、除染廃棄物の管理や中間貯蔵施設への搬出などの費用として2855億円を盛り込んだ。このうち、フォローアップ除染費に205億円、森林の放射線量低減対策モデル事業費には22億円を充てる。
 28年度末までに帰還困難区域を除く地域の面的除染がほぼ完了するため、28年度当初予算から約2400億円の大幅減となった。
 環境省は29年度に「環境再生・資源循環局(仮称)」を新設する。3部局にまたがっている指定廃棄物や除染、中間貯蔵などの復興業務を集約し、課題解決の加速化を目指す。福島環境再生事務所は東北環境事務所から独立した「福島地方環境事務所」に昇格する。

■廃炉研究施設開発費44億円 第一原発
 東京電力福島第一原発の廃炉に関する費用では、来年3月完成予定の日本原子力研究開発機構(JAEA)廃炉国際共同研究センター「国際共同研究棟」(富岡町)の設備費や研究開発費などとして一般会計に44億円を計上した。
 賠償・除染費用の増加を受けた交付国債の追加発行による金利負担に対応するため、一般会計から400億円をエネルギー対策特別会計の原子力損害賠償支援勘定に繰り入れた。

■送電網の整備や水素製造279億円 福島新エネ社会構想
 県内を新エネルギーの先進地とする「福島新エネ社会構想」関連は、エネルギー対策特別会計などに279億円を盛り込んだ。主に風力発電の普及に向けた阿武隈・双葉エリアの送電網や設備の整備費などに25億円を充てる。発電事業者と東北電力、東京電力などが新設する送電会社などに事業費を補助する。
 再生可能エネルギーから水素を製造する技術の開発・実証事業に47億円を活用。県内を全国に数カ所設ける実証地域の一つとする。

■イノベ構想推進101億円
 福島・国際研究産業都市(イノベーション・コースト)構想の推進に向け、復興特別会計に関連事業費101億円を盛り込んだ。
 平成30年度の開所を目指し、南相馬市と浪江町に整備中の「ロボットテストフィールド」の整備費に13億円を充てる。事業の進捗(しんちょく)状況から、一部設備の完成が31年度にずれ込む可能性があると判断し、31年度まで75億円の債務負担行為を設定した。ロボットテストフィールド内に一体的に整備する共同利用施設(ロボット技術開発)の整備費に13億円を確保した。
 ロボットや廃炉、エネルギーなど構想の重点分野で、技術開発に取り組む企業に事業費を補助する「実用化開発促進事業」には28年度と同額の約70億円を計上した。

■海外から誘客51億円
 東北地方の観光復興に向けた事業費として復興特別会計に51億円を盛り込んだ。海外に東北地方の魅力を紹介するプロモーション活動を繰り広げる。
 事業費のうち、県内の観光関連復興支援事業に3億円を充て、東京電力福島第一原発事故による風評の払拭(ふっしょく)につなげる。県が実施する国内からの観光誘客のための情報発信、教育旅行誘致などの取り組みを支援する。

カテゴリー:福島第一原発事故

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