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木村汐凪さんと判明 津波で不明5年9カ月

木村汐凪さん

 大熊町で見つかった遺骨を県警がDNA鑑定した結果、東日本大震災の津波で行方不明になっていた同町の木村汐凪(ゆうな)さん=当時(7つ)=と判明した。不明から5年9カ月ぶりに身元が確認できる手掛かりが見つかり、避難先の長野県白馬村から捜索に通い続ける父紀夫さん(51)は「ようやく見つかった。娘からクリスマスプレゼントをもらったような気がする」と話した。
 紀夫さんによると、見つかった遺骨は首と下顎部分。環境省の依頼でがれきの撤去作業と行方不明者の捜索活動をしていた工事関係会社の作業員が今月9日、津波で流された紀夫さんの自宅から200メートルほど離れた場所で発見した。DNA鑑定で汐凪さんと分かり、22日に双葉署から連絡を受けた。
 大熊町は東京電力福島第一原発が立地し、今も全域が避難区域。原発事故直後から避難指示が出た大熊町では当初、警察や自衛隊も十分に捜索できなかった。津波では紀夫さんの父王太朗(わたろう)さん=当時(77)=と妻深雪(みゆき)さん=当時(37)=も犠牲になった。町内で次女汐凪さんだけが見つからなかった。紀夫さんは立ち入り許可を得て仲間とともに200回以上、自主捜索を続けてきた。
 平成24年6月には汐凪さんが震災当日に履いていた靴が自宅付近で見つかった。今回ようやく遺骨の一部が見つかり、「原発事故がなければもっと早く見つけてあげられた。娘は『ここにいるよ』と訴えていたのだろうと思うと、申し訳ない気持ち」と紀夫さん。「まだ一部が見つかっただけ。これからも捜し続ける」と語った。
 県警本部によると、25日現在、県警が集計した東日本大震災による死者は1613人で、行方不明者は197人。汐凪さんの遺骨の判明で行方不明者は減る可能性があるという。

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