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商圏、まち機能再生支援 官民合同チーム 避難12市町村に専門家

 国、県、民間による福島相双復興官民合同チームは平成29年度から東京電力福島第一原発事故で避難区域が設定された地域の商圏やまち機能の再生を目指す12市町村を支援する。専門的な知識を有する人材を各自治体に直接派遣し、交流人口の拡大、住民間のつながりの回復、各種補助金の申請など経済活動の再建に向けた業務を後押しすることで商工業者らの事業再開につなげる。

 新たな事業は「市町村等支援専門人材派遣事業」(仮称)で、原発事故に伴う避難区域が設定された田村、南相馬、川俣、広野、楢葉、富岡、川内、大熊、双葉、浪江、葛尾、飯舘の12市町村を対象とする。官民合同チームが市町村を直接支援するのは初めて。
 既存の経営コンサルタント派遣事業の基金を用途変更し、市町村やまちづくり会社、NPO法人などに専門家を派遣する費用を負担する。
 コンサルタント派遣のイメージは【図】の通り。現段階で想定される主な業務は(1)道の駅などの公共施設を拠点とした交流人口の拡大(2)ゴミ拾いや落ち葉掃きなどの美化活動を通じた地域住民のつながりの維持や再構築(3)各種補助金の申請サポートなど。
 交流人口の拡大では、浪江町は町内の復興祈念公園と市街地を自動運転技術を駆使したバスで結び、教育旅行や行政視察を誘致する将来像を描く。具体的な行路の立案や継続的な事業推進には旅行業などの専門的なノウハウが必要となり、コンサルタントの派遣が有効に機能するとみられている。
 官民合同チームは来年1月から市町村との具体的な協議に入る。自治体が求める人材とチームが提供できる人材とのマッチングを進め、4月以降に順次派遣する計画だ。担当者は「市町村のまちづくり計画を実現させるため、最も効果的な人材の派遣を橋渡ししたい」としている。
 市町村支援の背景には、住民避難に伴う商圏の消滅・縮小によって地元で事業を再開しても経営が維持できないとの事業者の不安や懸念の声があった。地元市町村と連携し事業者支援に当たっているが、職員の知識や技能が十分でなかったり、人手不足などの課題を抱えたりする市町村が多く、商圏やまち機能の再生に向けて直接支援すべきと判断した。

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