東日本大震災アーカイブ

古里忘れず精進 いわきで双葉町成人式

誓いの言葉を述べる高橋さん(左)と大住さん

 東京電力福島第一原発事故の影響で全町避難が続く双葉町の成人式は3日、いわき市のいわきワシントンホテル椿山荘で行われ、成人を迎えた72人が新たな門出を迎えた。
 伊沢史朗町長が新成人代表の板倉健太さん(20)と井戸川真菜さん(20)に成人証書を手渡し、「町と関わりを持ち続けながら、初心を忘れず頑張ってほしい」と式辞を述べた。大住敦史さん(20)と高橋茉佑さん(19)が誓いの言葉で「東日本大震災後も、双葉町を忘れたことはなかった。町民としての誇りを胸に、優しさと勇気を持って精進していきたい」と語った。
 神田泰彰さん(20)、山本美雅さん(20)が「はたちの夢・希望」と題して決意表明し、北崎成珠さん(20)がお礼の言葉を述べた。
 板倉さんは震災後、埼玉県加須市に避難し、現在は武蔵野音大生としてサックスを専攻している。将来は自衛隊の音楽隊に入るのが夢という。「避難所で聞いた自衛隊の演奏が心に響いた。自分も人々を元気づけられるような音楽を奏でたい」と意気込んだ。

カテゴリー:福島第一原発事故