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双葉のアーカイブ施設整備会議 出席わずか17市町村

 東日本大震災と東京電力福島第一原発事故の記録や教訓を伝える県のアーカイブ拠点施設(双葉町)の整備に向け、県は11日、基本構想に市町村の意見を反映するための会議を開いた。59市町村のうち出席したのは浜通りを中心とした17市町村で、中通り、会津地方との資料や記録の収集協力などに関する温度差が浮き彫りとなった。
 県は昨年12月、全市町村に対し開催の案内文を通知し、返答がない場合は電話で参加を促した。しかし、出席したのは福島、会津若松、郡山、いわき、喜多方、伊達、南相馬、大玉、北塩原、古殿、広野、楢葉、富岡、川内、双葉、浪江、葛尾の17市町村にとどまった。
 欠席する場合は、展示内容に関する意見や市町村の保管資料などの情報提供を求めたが、欠席した42市町村のうち、18市町村はアンケートにも未回答だった。県の担当者は「避難は会津地方、中通りにも及んだ。整備に向けて全市町村を挙げた機運を醸成しなければならない」としている。
 欠席した県北地方の担当者は「浜通りのための施設という印象が色濃く、足が遠のいた」と明かす。会津地方の担当者は「県の整備方針がよく見えない段階で口を挟めない」と語った。
 会議は福島市で開かれた。県側が施設概要を説明し、記録や資料の収集に協力を求めた。富岡町の出席者は「博物館なのか文書館なのか施設の性格をはっきりさせないと対応できない」と苦言を呈した。郡山市の出席者は「収集基準を示してほしい」と求めた。県は要望を受け、今年4月にも収集範囲や手法などのガイドラインを策定する方針。
 県は平成32(2020)年の東京五輪・パラリンピックを見据え、アーカイブ施設を拠点とした被災地ツアーや教育旅行で県内各地への周遊を促したい考えで、3月までに策定する基本構想に盛り込む。世界で初めての複合災害を語り継ぐ施設の整備に向け、市町村や県民の協力を得るため県の努力が求められる。

カテゴリー:福島第一原発事故

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