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代替避難路 検討へ 原子力災害時の計画 県、幹線道の渋滞回避

 原子力災害に備えた県の広域避難計画で、県は平成29年度、避難ルートの交通渋滞を防ぐ代替経路の検討に着手する。昨年11月に本県沖で発生した地震後に住民の避難行動に伴うとみられる道路渋滞が相次いだのを受け、対応が必要と判断した。県は関係市町村などと検討組織を設け、代替経路を選定した上で避難計画に反映させる方針だ。
 県の広域避難計画は東京電力福島第一、第二原発から半径30キロ圏に全域もしくは一部が含まれる、いわき、田村、南相馬、広野、楢葉、富岡、川内、大熊、双葉、浪江、葛尾、飯舘の12市町村と川俣町の住民が対象。市町村や地域ごとに計360の避難ルートや、受け入れ先となる体育館や集会所などの施設を明記している。
 検討組織は県、国、関係市町村、県警などで構成する。昨年11月の地震では津波警報が出されたのを受け、内陸部に避難する住民の車が幹線道路に集中し、浜通り各地で渋滞が起きた。こうした点を踏まえ、県内各地の道路状況や市町村の考え方などを共有した上で追加する経路を選定する。県によると、行政と警察が連携して広域避難の際の渋滞対策を検討するのは初めて。
 現行の避難ルートは国道、県道、高速道路など主要道路が中心となっている。複数の市町村が一斉に避難対象になった場合、主要道路が混み合う可能性がある。このため、住民がより多くの経路を選択できるように代替路線を増やし、車を分散させて渋滞緩和につなげる考え。
 検討組織は渋滞防止に向けた情報発信の在り方も協議する。県は避難ルートとなる道路の損壊状況をツイッターなどの会員制交流サイト(SNS)で住民に周知する方向で調整している。
 県の広域避難計画は東日本大震災と東京電力福島第一原発事故から3年後の26年4月に示された。計画は事故の緊急度などに応じ、原発に近い住民から段階的に避難させるとしている。しかし、原発で再び深刻なトラブルが起きた場合、住民が一斉に避難を始め、激しい渋滞が発生する可能性がある。
 県原子力安全対策課は「渋滞対策は住民の迅速な避難に向けた重要な課題だ。関係機関との連携を密にして県民目線で検討を進める」としている。
   ◇  ◇
 広域避難に関する検討方針は、樵隆男県危機管理部長が22日の2月定例県議会代表質問で民進党・県民連合の亀岡義尚議員(伊達市・伊達郡)の質問に対して示した。

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