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19市町村の除染廃棄物搬出完了

 中間貯蔵施設(大熊町・双葉町)への除染廃棄物の輸送で、平成28年度末までに対象52市町村のうち19市町村で輸送が完了し、会津地方から除染廃棄物がなくなった。環境省が実施状況をまとめた。同省は29年度、残る33市町村から前年度実績の約3倍となる約50万立方メートルを運び出す方針。学校からの搬出を優先する考えで、計画通りに進めば29年度末時点で校庭などの現場保管量は最大時の30万立方メートルから半減する。

 ■学校保管半減へ

 中間貯蔵施設への輸送状況は【地図】の通り。同省によると、28年度は会津若松、下郷、南会津、猪苗代、会津坂下、湯川、柳津、三島、昭和、会津美里の会津地方10市町村と県南地方の矢祭、塙、石川3町の計13市町村から計18万3734立方メートルを輸送した。目標の15万立方メートルを3万3734立方メートル(22・5%)上回った。
 27年度のパイロット(試験)輸送で6町村から搬出した4万5382立方メートルとの累計は22万9116立方メートルとなり、目標の20万立方メートルより2万9116立方メートル(14・6%)多い。同省によると、大熊、双葉の両町が一時保管場として町有地への輸送を了承したことで、当初の予定よりも輸送量を増やせたという。
 一方、県内の学校や幼稚園など教育関係施設の敷地内に現場保管された除染廃棄物は約30万立方メートルに上る。27年度の試験輸送では約6000立方メートル、28年度は4万1593立方メートルを輸送した。29年度は中通りと浜通りの14市町の学校などから計約10万立方メートルを運び出す計画で、実現すれば教育施設全体の約半分まで減る。
 中間貯蔵施設の用地取得は3月末時点で1600ヘクタールのうち、376ヘクタールが契約済みとなっている。同省は既に調査を終えている地権者も多く、用地取得は順調に進むとみている。このため「30万~50万立方メートル」と幅を持たせていた29年度の輸送量見通しを、28年度実績の約3倍となる50万立方メートルと明確化した。

 今年秋には整備を進めている土壌貯蔵施設の運用が始まる。30年度の輸送量は90万~180万立方メートル程度を確保できるとみており、除染廃棄物を運ぶトラックの往来が大幅に増える。このため輸送路の舗装を厚くするなどの対策を講じている。
 県内では除染作業が続いており、同省は今後、発生する除染廃棄物は最大2200万立方メートルと推計している。用地取得や施設整備が順調に進めば、32年度までに500万~1250万立方メートルを輸送できるとしている。

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