東日本大震災と東京電力福島第一原発事故に伴う県民健康調査の検討委員会は5日、福島市で開かれた。平成28年度に開始した3巡目の甲状腺検査(本格検査)の途中経過が公表され、2人ががんと確定し、他に2人ががんの疑いと診断された。3巡目でのがん確定は初めて。
3巡目検査は28、29の両年度で行う予定で、12万596人が既に受診した。2巡目の検査では2月の前回公表時(昨年12月末現在)からがんの確定は5人増えて49人、がんの疑いは3人減って22人となった。確定と疑いの合計は2人増え、71人。1~3巡目を合わせると確定は計152人、疑いは計38人となった。
甲状腺検査は原発事故当時に18歳以下だった県内の子どもを対象としている。検討委員会は甲状腺検査の結果から放射線と甲状腺がんの因果関係などを調べる評価部会と合同で開いた。
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