南相馬市は4日、同市職員と岐阜県多治見、広島県福山、富山県南砺の各市職員との外部被ばく線量を比較した結果、大差はなかったと発表した。
調査は5月29日から6月11日まで職員派遣などで南相馬市と交流のある3市の協力で実施した。4市とも職員25人に小型軽量積算線量計を装着してもらいデータを収集した。
1年分に換算した被ばく線量の平均値は南相馬市0・82ミリシーベルト、多治見市0・72ミリシーベルト、福山市0・79ミリシーベルト、南砺市0・81ミリシーベルトだった。
調査・分析に当たった南相馬市立総合病院の坪倉正治医師は4日、市役所で記者会見し、「今回の数値には自然界の放射線による被ばくも含まれている。原発事故が原因の被ばく線量はもっと低い」とした上で、「健康に影響するレベルではない」との見解を示した。桜井勝延南相馬市長が同席し、「不安を抱いている皆さんに、この結果を報告できたのは有意義」と語った。
多治見、福山、南砺の3市は東京電力福島第一原発事故後、応援職員の派遣などで南相馬市を支援している。
(カテゴリー:福島第一原発事故)