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全袋検査範囲縮小へ 数年で避難設定12市町村除く 県産米

 県は8日、県産米の全量全袋検査の在り方に関する検討会を開き、東京電力福島第一原発事故に伴う避難区域が設定された12市町村を除き、数年後にも検査範囲を縮小する方向で一致した。県内外の消費者や生産者らを対象に実施した意向調査で、数年以内に見直すべきとの回答が過半数を占めたことなどを踏まえ、対応が必要と判断した。県は検討会の意見を基に年度内に新たな検査体制や縮小の時期などの方針を決める。
 検討会にはJAやコメの集荷業者、消費者団体の関係者ら12人が出席し、冒頭を除き非公開だった。県によると、7月から9月にかけて県が初めて実施した意向調査の結果を報告し、出席者が今後の全量全袋検査の在り方を協議した。
 意向調査で多くの消費者や生産者らが検査体制の見直しを求めていることから、数年後をめどに検査範囲を縮小すべきとの意見が大勢を占めた。避難区域が設定された12市町村については、営農再開が遅れている実情を踏まえ、「当面は現状のまま検査を継続すべき」との見解で一致した。
 県は年明けにも、検討会に新たな検査体制の素案を示し、年度内の決定を目指す。現時点では、市町村や生産者単位でのサンプル検査、流通販売用のコメに限定した検査への移行が有力とみられる。検査範囲を縮小する具体的な時期は、今年産米の検査結果などを踏まえて慎重に判断する方針だ。
 2012(平成24)年に開始した県産米の全量全袋検査を巡っては、放射性セシウム濃度が食品衛生法の基準値(1キロ当たり100ベクレル)を超える検体数が年々減少。2015年産からは全て基準値を下回っている。こうした結果を受け、県内農家などから検査体制の縮小を求める声が上がっていた。

■消費者「見直し必要」67% 生産者「より効率化」40% 意向調査
 消費者の意向調査はインターネットを通じて実施し、県内と関東地方の2070人から回答があった。集計結果は【グラフ(1)】の通りで、現状のまま「継続すべき」が32%で、残りの67%が何らかの見直しが必要とした。見直しの理由については「これまでの検査で安全と分かっている」が49%で最も多く、次いで「検査費用がかかりすぎている」46%、「『危険だから検査している』という誤解を生む可能性がある」34%と続いた。
 一方、生産者の意向調査は325人に聞き取りで行った。集計結果は【グラフ(2)】の通りで、「より効率的な検査に移行」が40%、「検査は必要ない」が13%で、合わせて53%が何らかの見直しを求めた。「継続すべき」は41%だった。望ましい検査体制について聞いたところ、「市町村当たり数点の抽出検査」が39%で最も多く、「生産者当たり数点の抽出検査」32%、「販売用のコメだけを検査」18%と続いた。

カテゴリー:福島第一原発事故

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