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歩みのVR動画制作へ 飯舘の草野・飯樋・臼石合同仮設小

飯舘村の児童が6年間通ってきた合同仮設小のプレハブ校舎

 学びやの記憶、永遠に-。東京電力福島第一原発事故の影響で川俣町に移転している飯舘村の草野・飯樋・臼石合同仮設小の児童と教職員は、仮設校舎での6年間の歩みを収めたバーチャルリアリティー(VR)動画を制作する。来年4月、村内で小中一貫校が開校するのに伴い解体される校舎の思い出を立体感のある映像で残す。村の歴史を知り、郷土愛を育む教材としても新学校で活用する。

■郷土愛育む教材に
 村は原発事故後の2011(平成23)年4月に草野、飯樋、臼石各小の機能を川俣町の川俣中に移し、翌年4月から町内飯坂に建設したプレハブ校舎に合同仮設小を開設した。
 「解体で跡形もなくなるのは児童がかわいそうだ」。飯樋小の亀田邦弘教頭(47)の脳裏に、授業で児童が村の自然などを収録したVR動画を楽しそうに見ていた姿が浮かんだ。360度広がる映像で、仮設校舎での日々をいつまでもリアルに思い出してほしい-と考え、村を通して広告大手・電通(東京)に新しい動画の撮影を依頼した。村の復興を支援している電通も快諾した。
 小型無人機「ドローン」を使い、スクールバスでの登下校、授業、校庭で児童が遊ぶ様子などを撮影する。児童による友達、教職員へのインタビューや6年間の行事写真、村内の草野、飯樋、臼石各小校舎の外観などを盛り込んだ10分程度の動画を作る。1月中に撮影し、2月末までの完成を目指す。
 3月29日の閉校式で上映するほか、小中学生が原発事故に伴う避難生活や復興の歩みを学んだり、村の復興を考える「ふるさと学習」で避難時の教育の様子を外部に発信したりする際に使用する。
 費用は95万円。県の12市町村教育復興推進事業補助金を活用する。村が写真提供などで協力する。合同仮設小の吉川武彦校長(49)は「1人1人に仮設校舎への思い入れがあるはず。苦労を乗り越えた歴史を思い出し、人生のエネルギーになるような映像を残したい」と話している。

カテゴリー:福島第一原発事故

映像の内容について意見を出し合う吉川校長(左から2人目)、亀田教頭(同3人目)ら

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