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本県水産復興へ技術研究 小名浜の新試験場

 県がいわき市小名浜に設置する新たな水産研究拠点の概要が28日までに固まった。本県水産業の復興に向け、国や県内外の大学、国立研究開発法人などと連携。漁業資源を管理するための次世代技術や、県産水産物の安全性の確保に向けた技術の研究・開発に取り組む。早ければ2019年秋ごろの全面供用を目標に県内漁業の課題に迅速に対応できる体制をつくる。
 新たな水産研究拠点のイメージは【図】の通り。現在のいわき市小名浜下神白にある県水産試験場を今年度内に解体した後、国の補助を受けて新施設を建設する。2018(平成30)年度に着工し、同年度内の工事完了を目指す。
 一般研究棟は鉄筋コンクリート造り2階建てで約598平方メートル。東京電力福島第一原発事故で漁業者が操業を自粛した後、本県沖では一部魚種が増加するなど水産資源の状況が変化し、全体量の把握が課題とされている。生息する魚介類の種類や数、海水の状況などを詳細に分析して適正な漁獲量を漁業者に助言する。
 特定の魚種が集まる海域の予測システムや専用プールで魚を育てる陸上養殖など漁業者の負担を減らす研究も進める。
 放射能飼育実験棟は鉄筋コンクリート造り106平方メートル。魚介類に放射性物質が蓄積する過程にはいまだ不明な部分がある。専用水槽を設けて、さまざまな魚種が、どのような環境下で放射性物質の影響を受けるのかなどのメカニズムを調査。本県海産物の安全性の裏付けとなる科学的なデータを収集して情報発信に生かす。
 放射能研究棟は鉄筋コンクリート造り2階建てで1209平方メートル。海産物の安全性を確認する調査や放射性物質の測定室などを整備する。海産物の加工品開発を支援するための実験室や相談室も設ける。
 県は来年度、整備費として約20億円を充てる方針だ。

【主な機能】
▼一般研究棟
・水産資源の管理に向けた調査や次世代型漁業の研究
▼放射能研究棟
・魚介類のモニタリングや安全な加工技術などの研究
▼放射能飼育実験棟
・水槽を設置し、魚介類への放射性物質の移行の仕組みなどを調べる

カテゴリー:福島第一原発事故

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