相馬地方の郷土料理や食材を使った弁当とおにぎりをイオン(本社・千葉市)と共同開発した小高産業技術高の生徒は17日、県庁で内堀雅雄知事に商品へ込めた思いなどを語った。
訪れたのは、流通ビジネス科3年の斉藤彩華さん(18)と木幡澪優さん(18)。2人は完成までの取り組みを振り返り「震災で支援してくれた方に感謝を込めた。相双を離れて暮らす人がこの弁当を食べて地元の良さを思い出してくれれば」などと話した。
試食した内堀知事は「海の香りが漂ってきて、故郷を感じさせる優しい味。おいしいです」と応じた。同校の鈴木稔校長、イオンスーパーセンターの東尾啓央社長らも同席した。
斉藤さんと木幡さんは昨年、食の魅力を発信して東日本大震災からの復興につなげようと弁当開発を企画。イオンが賛同し、「食べてみっせ~!ホッキ飯弁当」(税込み537円)と「ホッキ飯おにぎり」(同148円)を商品化した。弁当はホッキ飯と相馬味噌を使った鶏の照り焼き、菅野漬物食品(南相馬市)の相馬ひと口きゅうり漬けなどが味わえる。
16日から30日まで秋田県を除く東北5県のイオン系列のスーパーやコンビニ計約300店舗で販売している。南相馬市のイオンスーパーセンター南相馬店では販売初日、開店後の3時間で用意していた弁当とおにぎり計100食全てが完売した。
(カテゴリー:福島第一原発事故)