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家賃負担新年度も継続 東電が資金拠出 県、窓口役で新制度

 東京電力福島第一原発事故による避難世帯に対する「家賃賠償」の3月末での打ち切り後、県は東電から拠出される資金を元に避難者の家賃を全額負担する。現在は11市町村の約7000世帯が対象だが、今後具体的な枠組みを決める。被災地の関係者からは「しっかりとした支払い制度を設け、避難者の生活を支援してほしい」との声が上がっている。

 17日に政府の須藤治原子力災害現地対策副本部長と東電の大倉誠福島復興本社代表が県庁を訪れ、鈴木正晃副知事に資金拠出の方針を伝えた。
 家賃賠償の対象は、最初の避難先となった仮設住宅や借り上げ住宅から自己都合で転居した避難世帯で、新たな家賃支払いのイメージは【図】の通り。東電による家賃賠償は原子力損害賠償紛争審査会の中間指針に基づき、2017(平成29)年度で完了する。2018年度以降は、県が東電からの資金を元に対象世帯の家賃を負担する形となり、拠出金は数十億円に上るとみられる。支払う期間は今後、県と東電が調整する。
 県は2018年度当初予算に関連事業費を計上するとともに、家賃を支払う手続きの方法を決める考え。東電から応援社員の派遣を受けて専門の窓口を設置し、4月にも避難者からの申請受け付けや支払いなどの事務を始めたいとしている。
 政府の須藤副本部長、大倉代表との会談後、鈴木副知事は「被災者の生活再建を最優先に対応したい」と述べた。
 災害救助法は、仮設住宅や民間アパートで暮らす避難者の家賃を都道府県が負担することを定めている。
 しかし、避難者が最初の避難先となった仮設住宅などから自己都合で転居した場合は、負担の対象外となる。このため、東電は福島第一原発事故で避難区域が設定された市町村から避難した世帯のうち、自己都合で引っ越した世帯の家賃を原則、全額支払っている。2017年度は約7000世帯が申請した。
 一方、仮設住宅などに住み続ける避難者を中心とした約1万2000世帯については、県の全額負担が続いている。東電、県の支払いとも2017年度末で終わる予定だったが、県の支援が1年間延長されたため、東電の支援を受けている世帯との間で格差が生じる可能性が出ていた。

カテゴリー:福島第一原発事故

鈴木副知事(左から2人目)に資金拠出の方針を伝える須藤副本部長(右)と大倉代表(右から2人目)

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