東京電力は1日、福島第一原発の地中に氷の壁を築く「凍土遮水壁」のほぼ全ての範囲で、地中温度が零度を下回ったと発表した。
東電によると、凍土遮水壁の山側部分について、内外の水位差が平均4メートルとなり、上流からの地下水が迂回(うかい)しているのを確認したという。東電はさらにデータを分析し、3月をめどに凍土遮水壁の効果を詳しく評価する。
また、東電は福島第一原発2~4号機のタービン建屋で昨年末、滞留水の水位が低下して地下最下階の、中間部分の床面の一部が露出したと明らかにした。東電は汚染水対策としてタービン建屋内の滞留水をくみ出す作業を進めていた。
東電は2020年内のタービン建屋滞留水の処理完了を目指しており、引き続き各号機の滞留水の水位を順次低下させていく。
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