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7年ぶり地元で小中校6日に再開 川俣・山木屋、富岡、浪江、葛尾、飯舘


 東日本大震災と東京電力福島第一原発事故で避難先に移転していた川俣町山木屋地区と富岡、浪江、葛尾、飯舘の4町村の小中学校は6日、7年ぶりに地元で授業を再開する。各町村教委は情報通信技術(ICT)を導入し、少人数を生かしたきめ細やかな授業や地域住民との交流を重視した学習など特色ある教育を展開する。再開により、避難区域が設定された12市町村のうち福島第一原発が立地する双葉、大熊両町を除く10市町村の学びの場が古里に戻る。
 川俣町山木屋地区と、富岡、浪江、葛尾、飯舘の4町村の小中学校に通う児童・生徒数や教育プログラムの主な特色は【表】の通り。川俣町は山木屋小校舎を改修して小中一貫校に再生し、小学校高学年から英語や算数、理科などに教科担任制を導入。原発の廃炉作業で需要が高まるロボット産業を意識しコンピューターでロボットを扱うプログラミング技術に親しんでもらう。
 富岡町は小中学校を戻す富岡一中校舎と避難先の三春町に残す三春校をテレビ会議システムで結び、合同授業を行う。授業を通じて双方の児童・生徒の交流を活発化し、相互理解につなげる。
 浪江町は小中併設連携型校を新設し、小中学生が同じ校舎で学ぶ。大堀相馬焼の職人や請戸漁港の漁師ら町民を講師とする古里学習を取り入れ、次世代の郷土愛を育てる。
 葛尾村は葛尾小校舎を改修し、児童・生徒を受け入れる。中学生向け村営塾を放課後に週2回開き、学習塾講師が主要5教科を指導し基礎学力を高める。テレビ会議システムで双葉郡内の同世代と交流する授業も計画中だ。
 飯舘村は飯舘中校舎を改修し、小中一貫校とする。思考力や表現力の育成に定評のある東京の学習塾と連携し、生きる力を育む。高齢者との交流スペース「じじばばカフェ」を校内に設けるなど村民から伝統や文化を学ぶ場を増やす。

■魅力向上へ財政支援県教委
 県教委は2018(平成30)年度、避難区域が設定された12市町村の教育に予算を重点配分し、再開校の魅力づくりや子どもたちの帰還を後押しする。
 当初予算で約3000万円を確保し、ICT教育のための機器整備や、放課後学習を担う講師の人件費など、各市町村教委の課題解決に役立ててもらう。
 12市町村を管轄する県北・県中・相双各教育事務所の指導主事による学校訪問を増やし、教員への授業の助言や研修会を通じて指導力向上に努める。

■スクールバス各町村運行へ
 今春に地元で学校を再開する各町村は通学時の安全確保と利便性向上のため、スクールバスを運行する。
 川俣町山木屋地区と葛尾、飯舘両村の学校は避難先から通学する児童・生徒が多いため、各町村は避難先の地域と学校を結ぶバスを朝夕に走らせ、地元に住まいを戻していない世帯も通いやすいよう支援する。浪江、富岡両町は全員が町内から通う予定だが、工事関係車両の増加など安全面に配慮して送迎バスを運行する。

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