【エルサレム共同】イスラエル軍報道官は16日、パレスチナ自治区ガザの中心都市、北部ガザ市制圧に「数カ月かかる」と言明した。イスラム組織ハマスの地下トンネルといった軍事インフラの破壊にさらに数カ月必要だとし、16日に開始を表明したガザ市制圧作戦は長期化するとの見通しを示した。ガザ市には数十万人の住民がとどまり、地上侵攻による民間人の一層の被害拡大や人道危機の深刻化は不可避だ。
ガザ保健当局は17日、2023年10月の戦闘開始後のガザ側死者が前日から98人増え6万5062人になったと発表した。飢餓や栄養失調による死者は432人に上った。
イスラエルのネタニヤフ首相は16日、米ホワイトハウスで9月下旬にもトランプ大統領と会談する予定だと述べた。国連総会で演説後に、ガザ市制圧作戦や、イスラエル軍がハマス幹部を狙いカタールで実行した空爆について協議するとみられる。米側は作戦長期化を避けるよう求めている。
イスラエル軍は既にガザ地区の大半を制圧し、ガザ市をハマスの「最後の拠点」と位置づける。