X メニュー
福島のニュース
国内外のニュース
スポーツ
特集連載
あぶくま抄・論説
気象・防災
エンタメ

富山の交番襲撃、通報音声を開示

2025.09.30 19:35

 2018年に富山市で起きた交番襲撃事件で、富山地裁は30日、発生当初の県警への通報音声を開示した。交番の男性相談員が助けを求める緊迫したやりとりが記録されていた。音声は、奪われた拳銃で射殺された警備員中村信一さん=当時(68)=の妻が県警の初動対応の不備を問い29日に敗訴した訴訟で、証拠採用された。原告側が開示を求めていた。

 事件では、元自衛官島津慧大被告(29)が交番で警部補を刺殺。奪った拳銃で、近くの小学校付近にいた中村さんを射殺したとされる。交番相談員と県警の通信指令課員のやりとりは、5分ほどだった。

 音声記録によると、午後2時7分、相談員が「奥田交番、強盗です。刃物持った者が暴れて入っております」とうわずった声で通報した。

 「やめろ」と争うような声やうめき声も聞こえたが、指令課員は「犯人を見ました?」「もしもし、警察官いないの」とゆっくりとした口調で繰り返し呼びかけていた。

 中村さんの妻は通報から撃たれるまでの18分ほどの県警の対応に不備があったとして、損害賠償を求め提訴していた。