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特別賞 カナザワ建具店(矢祭) 伝統の「組子細工」進化

2020.03.10 16:52

 金沢良吉さん(68)と良一さん(42)の親子二代で営む。一般住宅のふすまや障子、木製家具などを手掛けているほか、公民館や学校など公共施設にも積極的に製品を納入している。
 くぎを使わずに木と木を組み合わせて作る「組子細工」の技法が高く評価されている。二〇〇九(平成二十一)年には、建具職人が技を競う全国建具展示会に「組子入間仕切戸」を出品。最高賞の内閣総理大臣賞を受賞した。受賞を契機に、全国各地の同業者が見学に訪れるようになった。
 組子細工を進化させた「ふくしま組子 木良(KIRA)」をブランド化した。高い品質を保ちながら、現代の暮らしにも取り入れやすい組子障子や欄間風照明などの優れた製品を生み出している。県内の若手職人育成を目指し、技能研修会を定期的に開催している。磨いた技を他社の職人に伝えて、業界全体の発展に貢献している。
 良一さんは、地元の矢祭小や矢祭中で児童・生徒を対象にした組子細工体験教室の講師を長年、務めている。
 良吉さんは「先人が残した伝統の技を絶やさないように努力を続けてきた」と振り返り、良一さんは「受け継いだ技術をさらに磨き、魅力を多くの人に発信していく」と決意を示した。
■メモ
▽設  立=1979(昭和54)年7月
▽代表者=金沢良吉
▽従業員数=2人
▽住  所=矢祭町中石井字舘谷26の1
▽電話番号=0247(46)3681