環境保護のメッセージを発信しようと、東京都内で養蜂や屋上緑化を続けるNPO法人。県内の地域づくり団体と紡いだ縁を大事に、東日本大震災後は復興に向けて幅広い支援活動を展開している。
伊達市梁川町のあんぽ柿を銀座に持ち込み、皮をむいてカーテン状につるす取り組みは二〇一五(平成二十七)年から続く。今や、都民に福島の代表的な味覚をアピールする冬の風物詩となった。近所のオフィスの勤め人、商店主、飲食店関係者らも参加し、産地に思いをはせながら作業に当たる。風評に苦しむ生産者を応援したいと始め、都内での販売を仲介するようにもなった。
二〇一三年には、酒米の田植え、稲刈りで須賀川市を訪れるツアーを開始し、お隣の天栄村で日本酒の仕込み作業にもかかわった。完成した純米吟醸酒を銀座の飲食店や百貨店などに紹介する販促活動も進めた。
県内で再生可能エネルギー事業にも力を入れている。福島市荒井、会津美里町でソーラー発電所を稼働させ、首都圏の飲食店などに電気を供給している。
田中淳夫理事長(63)は「福島の皆さまとのつながりを大切にしたい。県民と連携を深め、地域の課題解決を目指す」と意気込む。
■メモ
▽設立=2006(平成18)年3月
▽理事長=田中淳夫
▽職員=5人
▽住所=東京都中央区銀座3の9の11
▽電話番号=03(3543)8111