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第6回ふくしま産業賞 銀賞 県酒造協同組合(福島) 日本酒王国の屋台骨

2021.01.28 23:43

 加盟する六十一蔵が高品質の酒造りに一体となって取り組み、全国新酒鑑評会での金賞受賞数七年連続「日本一」を達成した。

 一九五〇(昭和二十五)年に発足し、約七十年の歴史を持つ。良質な酒造好適米の共同購買を通じ、原料米の安定確保、コスト削減など酒造会社の安定経営を支えている。二〇一九(令和元)年十月の台風19号では、委託先の精米工場が浸水被害を受けた。酒米の流通が止まったが、他県から調達し危機を乗り越えた。

 「日本一」の酒造りの礎となっているのが一九九三(平成五)年から運営している県清酒アカデミー職業能力開発校だ。杜氏(とうじ)を志す各酒造会社の社員に技術や知識を伝え、未来の技術者を養成している。卒業生は三百人を超え、切磋琢磨(せっさたくま)しながら努力を重ねている。

 東日本大震災と東京電力福島第一原発事故後は風評払拭(ふっしょく)に向け、イベントなど情報発信事業を県内外で積極的に展開している。東京・新橋で二〇一七年から開催している酒まつりは四万人が集う人気イベントとなった。

 有賀義裕理事長(67)=有賀醸造社長=は「今後も質の高い酒を造り、福島の酒の魅力を国内外に伝えたい」と意気込む。

■メモ

▽設立=1950(昭和25)年

▽理事長=有賀義裕

▽従業員数=3人(常勤役員含む)

▽住所=福島市南矢野目古屋敷54の11

▽電話番号=024(573)2131