枝打ちや下刈りで山に残されたクロモジやスギの枝葉などを原料に、地域と連携しながら和精油を生産・販売するなどさまざまな活動を繰り広げている。「今まで使われていなかった素材に新たな価値を生み出す」という理念があり、森林面積が地域の約九割を占める南会津町で森の価値を高める役割を担っている。
社名の「一十八日(じゅうはちにち)」は「一」「十」「八」「日」のそれぞれの字を縦に重ねると「香」という漢字になる。林業関係者とともに、主に南会津郡内でクロモジなどの樹木原料を収集し、栽培委託した農家から薄荷(ハッカ)やシソなどの供給を受け、和精油を生産している。全国から注目を集め、異業種との連携が広がっている。JR東日本の寝台列車「TRAIN SUITE四季島」で香りのプロデュースを担当。ハッカなどが香るマスクスプレーを地元のNPO法人と共同で開発、販売している。
「アロマ蒸留体験スタディーツアー」を定期的に開催。蒸留所見学やクロモジ採集、和精油のブレンドなどが体験できる。宝力絢(ほうりき・あや)社長(37)は「和精油を通して地域活性化や農林業の発展に貢献していきたい」とさらなる飛躍を誓っている。
■メモ
▽設立=2014(平成26)年3月
▽社長=宝力絢
▽従業員数=4人
▽住所=南会津町田島中町甲3947
▽電話番号=0241(64)5665