再生可能エネルギーの総合企業として太陽光発電パネルの製造などを進めている。二〇一七(平成二十九)年には楢葉町に国内最大の結晶系太陽光パネル工場を建設した。
品質にこだわったパネルは楢葉町の復興拠点「笑ふるタウンならは」などに導入され、先進的なまちづくりに貢献している。自社工場の屋上に設置したパネルで発電した電力は、生産活動のほか、町のシェアサイクル事業で使われている電動アシスト付き自転車の充電に活用されている。
特殊な機能を備えたパネルの開発にも力を入れている。産業技術総合研究所福島再生可能エネルギー研究所と連携し、融雪機能を備えたタイプの実用化も目指している。パネルにヒーターを内蔵し、屋根の雪を熱で溶かす。
台風や洪水による大規模停電に対応するため、持ち運び可能な防災キットも作った。太陽光発電で携帯電話やパソコンを充電できる。全国各地の自治体と防災協定の締結を進めており、万一の際に提供する。宮崎健治社長(54)は「福島から防災に役立つ製品を全国に発信していくことは大きな意味がある。二酸化炭素排出量ゼロを目指すゼロカーボンの取り組みに力を入れていく」と方針を示す。
■メモ
▽設立=1995(平成7)年12月
▽社長=宮崎健治
▽従業員数=140人
▽住所=楢葉町下繁岡字北谷地16
▽電話番号=0240(26)0818