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東京パラリンピック開会式 祭典幕開け 飛躍へ闘志

2021.08.25 13:48

 二十四日に国立競技場で行われたパラリンピック東京大会の開会式では午後七時五十五分、水色の衣装を身にまとった人々がカウントダウンの躍りを始めた。パラ競技の映像が会場に映し出される。午後八時、二百七十四発の花火が東京の夜空に打ち上がり、祭典の幕開けを告げた。

 難民選手団をスタートに、会場両側の入り口から各国が入場した。最後の百六十三番目に日本が登場。本県関係では柔道女子(視覚障害)四十八級キロの半谷静香選手(33)=トヨタループス、いわき市出身=、車いすバスケットボール男子の豊島英(あきら)選手(32)=WOWOW、いわき市出身=、車いすラグビーの橋本勝也選手(19)=三春町役場、田村高出身=、トライアスロンでガイドを務める菊池日出子さん(34)=日本トライアスロン連合、棚倉町=が参加した。

 五輪・パラを通じて史上初の試みとして、大会に参加する各国全ての選手の名前が会場に表示された。「WE HAVE WINGS」がテーマの式では、会場を一つの飛行場に見たてて数々の演出が行われた。

 五輪に続き、聖火台の燃料には次世代エネルギーの水素が使われた。浪江町の水素製造実験拠点「福島水素エネルギー研究フィールド」で作られた水素が使用された。

 メダリストに贈られる花束「ビクトリーブーケ」には県産のトルコギキョウが使われる。栄冠を手にした選手の笑顔をさらに照らしてくれるだろう。

 選手はこの日、東京大会の滑走路に立った。無観客開催となり、会場に声援は響かない。だが選手たちには、ここまでの人生で手にした翼がある。大舞台で羽ばたく姿に期待したい。(本社報道部・亀山美波)