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【ふくしま2022参院選】投開票まで1カ月 無党派層狙う 福島県選挙区(改選1議席)

2022.06.11 13:15

 22日公示、7月10日投開票が有力視される参院選は投開票まで一カ月となった。福島県選挙区(改選1議席)には新人4人が立候補を予定。動きが本格化している。自民党公認の新人星北斗氏(58)=公明党推薦=、野党統一候補で無所属の新人小野寺彰子氏(43)=立憲民主党、国民民主党、社民党推薦=の両陣営はともに無党派層の取り込みが勝敗を分けるとみている。星陣営は政権与党の「国民政党」としての実行力と安定感を打ち出し、小野寺陣営は政党色を薄めるために「県民党」を掲げ、それぞれ幅広い層への浸透を狙う。

■星陣営は「国民政党」 小野寺陣営「県民党」

 星氏は10日夜、福島市で開かれた県医師連盟の総決起大会で、医療提供体制の拡充や子育てしやすい環境の整備、人口流出への対応などを訴えた。有権者の不満が高まれば政権与党への批判に転じかねないとの懸念が陣営内にはある。星氏は総決起大会後、連立政権を組む公明党の時局講演会にも出席し、協力関係を強めた。

 自民県連は約140の支援・友好団体とともに組織戦を展開している。18日には支援・友好団体の代表者らと会合を開き、組織の末端までフル稼働させる体制を再確認する。無党派層への浸透を意識し、交流サイト(SNS)を活用して星氏の人となりや政策をアピールする。

 自民県連の西山尚利幹事長は「国民全体の利益を守る『国民政党』として喫緊の課題に対応する責任がある。安定した政治の必要性を訴えていく」と語気を強める。

 小野寺氏は10日、これまでの国政選挙で野党共闘の橋渡し役を担ってきた市民団体「ふくしま県市民連合」から、平和国家路線の堅持、暮らしと命を守るための政策拡充ーなどを選挙公約に反映するよう政策の申し入れを受けた。政策協定に比べれば緩やかな連携で、政党色を抑え無党派層への浸透と保守層の切り崩しにつなげる狙いがある。

 とはいえ、立民県連、国民県連、社民県連、県議会会派県民連合、連合福島による五者協議会とは既に政策協定を締結している。立民県連の高橋秀樹幹事長は「基盤組織は大切だが、『県民党』として県民の声にしっかりと寄り添い、幅広い世代に共感を広げていきたい」としている。

 小野寺氏を支援する方向で調整していた共産党県委員会の町田和史委員長は10日、記者会見を開き「『県民党』の一翼を担う」と選挙協力を明言した。

 NHK党公認で元山形県米沢市議の新人皆川真紀子氏(52)、政治団体「参政党」公認で健康美容会社経営の新人窪山紗和子氏(47)も立候補を予定している。