第26回参院選は22日公示され、7月10日の投開票に向けて18日間の選挙戦が始まった。改選124議席(選挙区74、比例代表50)と、非改選の神奈川選挙区の欠員1を補う「合併選挙」を合わせた計125議席に、選挙区367人、比例178人の計545人が立候補を届け出た。
福島県選挙区(改選1議席)に立候補したのはNHK党公認で自営業の新人皆川真紀子(52)、無所属でフリーアナウンサーの新人小野寺彰子(43)=立憲民主党、国民民主党、社民党推薦=、政治団体「参政党」公認で会社経営の新人窪山紗和子(47)、無所属で無職の新人佐藤早苗(62)、自民党公認で公益財団法人理事長の新人星北斗(58)=公明党推薦=の5候補。新人のみの選挙戦は2007(平成19)年の第21回参院選以来、15年ぶり。
2016年に野党統一候補として3選を果たした現職増子輝彦氏(74)が立候補を取りやめたため、1議席を新人5人で争う。与党候補の星氏と、野党統一候補の小野寺氏による事実上の一騎打ちとなる見通し。
ロシアのウクライナ侵攻や円安による物価高騰対策、東日本大震災と東京電力福島第一原発事故からの復興、急激な人口減少対策、新型コロナウイルス感染症対応と経済再生などが主な争点。
5候補はいずれも福島市内から選挙戦をスタートさせた。
皆川候補はJR福島駅東口前で第一声を上げた。NHKのスクランブル放送化を掲げ、「見たい人だけが料金を支払う仕組みをつくり、個人の自由な選択を尊重する」と主張した。川俣町や大熊町などを遊説した。
小野寺候補は早急な物価高騰対策や生活困窮者への支援に取り組む姿勢を打ち出し、さんかく広場で「県民の思いを国に届け、安心して暮らせる社会をつくりたい」と支持を求めた。郡山市や会津若松市なども回った。
窪山候補はJR福島駅東口前で政策を訴えた。国内で子どもを含めた自殺者が多い現状を懸念し「食生活などさまざまな環境を改善し、より良い日本にしたい」と説いた。鏡石町の選挙事務所などでも支持を呼び掛けた。
佐藤候補は福島市の選挙事務所前でマイクを握り、「戦争や虐待、いじめなどを防ぐための一つのルールを世界に広げたい」と主張。国の教育予算の拡充や参院議員の無報酬化なども訴えた。初日は市内を遊説した。
星候補はJAふくしま未来の農産物直売所から始動した。ロシアのウクライナ侵攻による農業への影響に触れ「農業は命の源。次の世代が楽しいと思える農業をつくりたい」と強調した。会津若松市や須賀川市も巡った。