不思議に穏やかな作品。画題の通り1本の松が伸び上がる。周りの木々も豊かに葉を茂らせる。松の下、屋内でくつろぐ人物は松風を味わっているようだ。玉堂通例の丸い空白がポカンとしたのどかさを与える。乾いた墨でする玉堂特有の筆触に、墨をたっぷりにじませたみずみずしい筆触が重なる。玉堂画の持ち味を満喫できる。
―観覧ガイド―
◆会場=会津若松市・県立博物館
◆会期=12月4日まで(11月6日まで前期、11月8日から後期。前後期で展示替えをする)
◆時間=午前9時30分~午後5時
◆休館日=月曜日、11月24日
◆観覧料=一般・大学生1300円、高校生800円、中学生以下無料(11月1~6日は高校生以下無料)
◆主催=名君の大名文化展実行委員会(県立博物館、福島民報社=創刊130周年記念事業=、福島テレビ)
※福島民報社はホームページ内に、会場の様子を視聴できる動画を掲載している