一塁側アルプススタンドでは聖光学院の野球部員や、同部OB、保護者、同窓会員ら約1200人がナインの勝利を信じ、声を枯らした。
8回を投げ切った主戦高野結羽の父達也さん(38)は「甲子園という舞台で躍動する姿はいつもより大きく見えた。今はとにかくお疲れさまと伝えたい」とねぎらった。
昨年、左翼手として出場した緑川竣風(しゅんた)さん(19)=城西大1年=も後輩の奮闘を見守った。最後の打者となった8番青柳羽瑠とは現役時代、寮で相部屋だった仲だという。「劣勢でも常に元気な青柳が誇らしかった。よく頑張った」とたたえた。
今年4月に創部された同校女子野球部の部員もスタンドで声を張り上げた。同部の志水虹乃羽(このは)さん(15)は「男子のように女子も甲子園でプレーし、優勝できるよう頑張りたい」と力を込めた。
■テレビ越しエール送る 学校で教職員ら
伊達市の聖光学院高では、事務室に集まった教職員らがテレビで試合を見守った。
先発高野の11奪三振や野手陣の好守の場面に息をのんでテレビ画面に見入っていた。一歩及ばなかったが、最後まで堂々と戦ったナインに大きな拍手を送った。
根本寿実教頭は「惜しくも敗れたが、いい試合だった。立派な戦いを見せてくれた」と選手たちをたたえた。