18日に県庁で開かれた「大ゴッホ展」の実行委員会では、今年11月に販売開始する第1期「福島県政150周年・東日本大震災15年 大ゴッホ展夜のカフェテラス」のチケット料金の他、同展の公式ホームページを18日に開設したことが報告された。今後、公式サイト(SNS)やチラシ、ポスター配布、各報道機関による広報を随時充実させ、開幕に向けた発信を強化する。
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一般・大学生のチケット料金は平日は前売り券2500円、当日券2800円で、土日祝日は前売り券2800円、当日券3000円の予定。県内の高校生以下は無料。実行委では、芳見弘一福島民報社社長ら副委員長が各社の取り組みや準備状況を報告した。
会場では第1期に展示する「アトリエ舟」の他、ゴッホが1887年に描いた「石膏(せっこう)の小像のある静物」「青い花瓶の花」、ルノワールの「音楽家ピエロ」(1868年)が展示されることも公表された。
「アトリエ舟」はモネが水上で絵を制作するためのアトリエの船。緩やかな水辺や岸辺の木立、水面に映る日の光がつくる穏やかな雰囲気を描いた。「石膏の小像のある静物」は、ゴッホの愛読本や石膏の像など身近な持ち物をモチーフにし、パリ時代のゴッホの生活を連想させる。「夜のカフェテラス」と同様に、補色関係にある黄と青を生かした色合いが目を引く。 「青い花瓶の花」も色彩効果を追求している作品。ルノワールの「音楽家ピエロ」は高さ約2メートルの大作。印象派の以前の作風を伝える最初期の貴重な作品だ。県立美術館の学芸員坂本篤史さんがそれぞれの作品の特徴を解説した。
「大ゴッホ展」は実行委員会(県、県教委、福島民報社、福島医大、NHK福島放送局、福島テレビ、福島中央テレビ、福島放送、テレビユー福島、ラジオ福島、ふくしまFM、福島市、県立美術館)の主催。
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11月に予定するチケットの販売開始に先立ち、今年の秋に県内の美術館や博物館などを周遊するデジタルスタンプラリーなどを実施する。講演会や連携企画などの関連行事を開催し、関係機関が一丸となって機運を高めていくことが発表された。