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戊辰戦争の会津藩遊撃隊 隊士106人奮戦克明に 隊長の記録を会津若松市史研究会が解読 福島県会津若松市

2025.09.12 16:18
隊員106人の名がつづられている遊撃隊惣人別

 会津藩遊撃隊長として戊辰戦争を戦った相沢平右衛門が記録したとされる会津藩遊撃隊の隊員名簿「遊撃隊惣人別」と、戦いで戦死、負傷した隊士を記録した「遊撃隊討死手負人別」の内容が判明した。會津新選組同好会局長の佐藤功武さんが所有しており、会津若松市史研究会が解読した。

 相沢は佐藤さんの高祖父に当たり、約100人を率いて八十里越や越後戦線に身を投じた人物。遊撃隊惣人別には、横33センチ、縦12・5センチほどの紙3枚にわたって「樋口市三郎」「佐々木武太郎」ら106人の隊士の名がつづられている。

 遊撃隊討死手負人別には、同サイズの紙2枚に隊士65人の名前が戦いの中でけがを負ったり、亡くなったりした日時や場所ごとに年齢と共に記されている。

 佐藤さんは大切に保管していた高祖父の当時の思いを受け継ぎ、亡くなった隊員の御霊を慰めたいとの思いで市史研究会に解読を依頼した。「激動の中で隊長としての責任を背負い、隊士の名を残した当時の相沢の思いに敬意を払いたい」と祖先に思いをはせた。


■21日、初の慰霊祭 新選組まつりに合わせ

 会津新選組まつりは21日、会津若松市の阿弥陀寺で開かれる。今年は共催団体の一つ、會津新選組同好会の設立20周年の記念事業として、同日午前10時30分から「會津藩遊撃隊戦没者慰霊祭」を初めて執り行う。

 まつりは七日町通りまちなみ協議会、會津新選組同好会、会津まつり協会の共催。會津藩遊撃隊戦没者慰霊祭は東軍墓地前で営む。会場には會津藩遊撃隊の隊員名簿のコピーを貼り出す。祭文の読み上げや参列者による焼香を行う。天然理心流居合演武の奉納もある。

 午後2時からは新選組幹部で戊辰戦争を戦った斎藤一(藤田五郎)の墓前祭を行う。パフォーマンスグループ「殺陣浪士組」が境内で演武を披露する。同3時からは会津史学会の庄司裕会長が「会津における斎藤一の存在」をテーマに講演する。

 問い合わせは 七日町観光案内所へ。