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景観回復の請願採択 先達山メガソーラー開発巡り 福島市議会、全会一致で

2025.09.23 11:04
請願を提出した思いを語る矢吹会長(左)

 福島市西部の先達山の大規模太陽光発電所(メガソーラー)開発を巡り、福島市議会は9月定例会議最終日の22日、景観回復を求める請願を全会一致で採択した。市は事業者AC7から提出された景観予測と現状の実態が「乖離している」として事業者側に改善を働き掛けている。予測された姿と合致するまで、市景観条例に基づく事業者からの「完了届出」を受理しない方針。市は市議会の〝お墨付き〟を得た格好だが、受理の可否自体には開発許認可などに関する法的拘束力はない。

 市民団体「吾妻山の景観と自然環境を守る会」が市議会に請願を提出していた。山肌に置かれた太陽光パネルが目立つ上、特定の場所・時間帯では日差しに反射してまぶしく光るため、市民生活への悪影響を問題視している。開発によって土砂災害も誘発しかねないと訴えている。

 市によると、今年7月まで3度にわたり、開発敷地内の緑化や光害抑制を事業者側に書面で要請してきた。現時点で、事業者側から太陽光パネル設置の完了届出は提出されていない。

 守る会の矢吹武会長は請願採択を受け、県庁で記者会見し「私たちの願いを議会側に承認してもらい、大きく前進した。工事の完成を認めるわけにはいかない」と訴えた。

    ◇   ◇

 市議会は同日、24億870万円の2025(令和7)年度一般会計補正予算など24議案と、追加提出された教育長再任の人事案を含む6議案をいずれも原案通り可決、同意した。