元サッカー日本代表ゴールキーパーで、サッカーJ3福島ユナイテッドFC(福島U)を最後に2024シーズンで現役引退した山本海人さん(40)は福島県浪江町でコメ作りに取り組んでいる。作業の様子を動画撮影して発信し、福島の魅力を広めている。29日、町内を訪れ、もみすりと袋詰めを行った。
町内のコメ農家佐藤秀和さん(53)のほ場で2年ほど前から取り組んでいる。佐藤さんが福島Uのスタッフを務めていた縁からつながった。県産品の魅力発信と風評払拭を目指して農作業などを実施する福島Uの「農業部」での経験を生かして田植えやほ場の管理に取り組んでいる。山本さんは現在、埼玉県の浦和レッズユースチームの指導に携わっており、町に通いながら作業している。
福島に恩返ししたいと活動に取り組み、昨年収穫したコメを「海人米」としてコープふくしまで販売するなどしてきた。作業の様子をユーチューブチャンネル「あしたのにわ」などに投稿して、復興状況や食の魅力を発信している。
佐藤さんは「発信力ある方に取り組み、広めてもらえることはとてもありがたい」と話す。山本さんは現役時代から食にこだわり、世界を巡る中で日本のコメのおいしさを実感したという。「アスリートの力で福島の良さ、日本の食材を発信したい」と意気込んでいる。