富岡町出身の広畑義久埼玉県副知事は25日、福島民報社のインタビューに応え、被災した古里への思いや双葉町をはじめ埼玉県に避難している多くの県民への支援に全力を尽くす考えを示した。(浪江支局長・浅見 公紀)
−多くの県民が避難所で温かい支援を受け、感謝の言葉が相次いでいる。
「さいたまスーパーアリーナの約2千人を含め計約3千人が埼玉県に避難している。多くが数カ所目の避難所となり、少しは落ち着くことができただろうかと案じている」
−古里の富岡町も地震や津波、原発事故の被害に遭っている。
「富岡町など双葉郡内各地に友人、知人がおり、『いつ戻れるのか』と心配している気持ちが痛いほど分かる。高校時代に通学で利用していたJR富岡駅も津波で流されたと聞いてショックを受けた」
−双葉町は加須市の旧県立騎西(きさい)高に移転を決めた。双葉町を含め今後の支援は。
「双葉町の判断を優先し、しばらくの間、きちんと過ごせるよう教育を含めた環境を整備する。加須市も全面的に協力すると聞いている。双葉町民以外については、条件付きながらも二次避難所として公営住宅などへの入居募集を始めた。福島に帰る人たちも支援したい。福島県と相談しながら対応する」
−福島県民にメッセージを。
「とにかく少しずつでも明日へ向かって立ち上がり、前に進んでほしい。福島県の復興を願っている。できることは何でもしたい」
(カテゴリー:福島第一原発事故)