東日本大震災アーカイブ

乳幼児、妊婦村外避難を 高濃度地区支援チーム助言 飯舘村

 飯舘村に原発災害などの助言を行っている村後方支援チーム(代表・糸長浩司日本大生物資源科学部教授)は4日、村に「土壌放射線の高濃度地区住民は当面、低濃度地区に避難する」などと提案した。
 村は、三歳未満の乳幼児、妊婦の希望者を村外の旅館などに一カ月程度避難させるほか、南部の比曽、蕨平、長泥の三行政区の希望者を役場そばの村活性化センターなどに避難させる方針。6日に開く村議会災害特別委員会で承認を得る。
 支援チームは3月28、29の両日、飯舘村周辺放射能汚染調査チーム(代表・今中哲二京都大原子炉実験所助教)の協力で村内を調査した。村南部に放射線の高い地点が集中、比曽地区の畑では毎時30マイクロシーベルトだった。90日間の積算被ばく量は、原子力安全委員会が定める「コンクリートの屋内に退避するか避難すること」とされる90マイクロシーベルトを予想している。
 提案は(1)道路・建物敷地での徹底的な除染を国または県に要請する(2)南部の土壌放射能の高い地域住民は村外、村内の比較的濃度の低い地区に当面避難する(3)子ども・妊婦は村外避難が望ましいが、最低でもコンクリート建物内に避難する(4)屋外での農作業などは極力控える−の四項目。

カテゴリー:福島第一原発事故