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「ホットスポット」点在 福島市一斉線量測定 3マイクロシーベルト以上15地点 住民、除染求める

全市一斉測定で放射線量が高いとされた市営住宅1号棟と2号棟間の公園=福島市

 福島県福島市は24日、全市1118地点の一斉放射線量測定結果を発表した。渡利地区の市営住宅1号棟・2号棟間公園で毎時3.83マイクロシーベルトだったのをはじめ飯野地区などの計15カ所で、政府が避難の目安とする年間積算線量20ミリシーベルトに達する恐れのある毎時3.0マイクロシーベルト以上となった。市は高い線量の地点を立ち入り禁止とした。局地的に放射線量が高い「ホットスポット」が明らかになり、付近の住民は1日も早い除染を求めた。
 市の調査は17、20日に町内会から要望があった場所で実施。地上1メートルの測定結果は毎時3.0マイクロシーベルト以上が15地点、2.0マイクロシーベルト以上3.0マイクロシーベルト未満が167地点、1.0マイクロシーベルト以上2.0マイクロシーベルト未満が629地点、1.0マイクロシーベルト未満は307地点だった。
 県が学校、公園の放射線量の再調査基準にしている毎時3.4マイクロシーベルト以上を計測した6地点には住宅地も含まれる。渡利地区は平ケ森の市営住宅間の公園が毎時3.83マイクロシーベルトとなったほか、大豆塚のゴミ集積所が毎時3.56マイクロシーベルト、三本木のゴミ集積所が毎時3.52マイクロシーベルトを記録した。
 市内飯野町の飯野地区体育館脇の側溝上では市内で最も高い毎時6.65マイクロシーベルトを記録した。飯野地区体育館は敷地内の別の測定地点が毎時1.2マイクロシーベルトだったことから、市は側溝上で測定したため数字が上がったとしている。市は24日までに側溝の周囲を立ち入り禁止としている。
 市は6地点について数日間調査を継続し、文部科学省の暫定基準値である毎時3.8マイクロシーベルト以上が続く場合は県に詳細なモニタリング調査を要請する。今回の結果を分かりやすく市民に広報するため線量マップの作成も急ぐ。
 毎時3.0マイクロシーベルト以上の地点は渡利地区が6地点(調査60地点)だった。大波地区は2地点(同22地点)、小倉寺地区は2地点(同6地点)、飯野地区は2地点(同127地点)、腰浜町が1地点(同7地点)、南向台が1地点(同5地点)、山口が1地点(同15地点)で上回った。飯野地区の2地点は同一の場所だった。
 市は測定結果に基づき対応を急ぐ。結果が報告された24日の市災害対策本部会議では、高い線量を計測した地域から通学路の放射線量を下げるため除染計画を策定することを決めた。今後、高圧洗浄機を利用した除染に向け準備を進める。
 鴫原和彦市環境課長は「今回の数値は簡易放射線測定器を使っているため、一割ほど高い数値が出る傾向にある」としている。
 市は地上1メートルの市内全ての測定結果を24日からホームページに掲載している。町内会の回覧板でも広報する。各地点の地上50センチ、1センチの結果については30日にホームページに掲載する方針。

■「やっぱり高かった」渡利地区住民
 「やっぱり高かったのか」。福島市渡利字平ケ森の市営住宅に住む主婦菅野博江さん(44)は、毎時3.83マイクロシーベルトの放射線量が測定された団地内の公園を不安そうに見つめた。
 菅野さんは近隣の渡利小に通う4人の子どもがいる。原発事故直後から子どもに外遊びを禁止してきたが、ストレスが心配で、今回の調査対象となった市営住宅の団地の公園で2カ月程度の間、遊ばせていたことがあったという。「もう絶対に公園内に子どもを入らせない。学校のように表土除去をしてほしい」と切実に訴えた。
 「家にいるとつまんない。でも外で遊ぶのも心配」。長女の夏純さん(10)は思わずうつむいた。
 24日夜になって市は公園に立ち入り禁止のバリケードを設置した。渡利平ケ森町内会長の小松富士夫さん(75)は「避難を求められたとしても、住み慣れた土地を今更離れられない」と表情を暗くした。

■腰浜緑地など3以上3.4マイクロシーベルト未満
 市の調査で毎時3.0マイクロシーベルト以上3.4マイクロシーベルト未満が測定された場所は次の通り。
 腰浜緑地(腰浜町)渡利山際集会所(渡利字平ケ森)公務員アパート1号棟・2号棟間公園(同)公務員アパート2号棟前(同)前野グラウンド(小倉寺字前野)3号公園(南向台三丁目)字五本松地内市道(山口字五本松)水雲神社境内(大波字上屋敷)

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