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放射性物質汚染がれき 自治体枠超え焼却 県が検討 仮置き場確保課題

 県は東京電力福島第一原発事故で放射性物質による汚染の可能性があるがれきを自治体の枠を超えて広域的に処理するための検討に入った。地震や津波で発生したがれき約三百三十万トンを各市町村や一部事務組合が単独で処理するのは困難と判断。がれきが発生した市町村以外の焼却可能な施設に運び、処理を迅速に進める。ただ、がれきの受け入れに反発が出る可能性があり、仮置き場や焼却灰の処分なども課題となる。

 二十八日の六月定例県議会代表質問で県民連合の加藤雅美議員(福島)の質問に荒竹宏之生活環境部長が答えた。
 県はがれきの処理が遅れれば、今後の復興に向けた取り組みに支障が出るほか、衛生上の問題が生じる懸念もあるとして、広域的な処理に踏み切る。
 環境省のがれきの処理方針では、フィルターや活性炭といった排ガス処理装置を備えている廃棄物処理施設で焼却できる。県によると、県内の一般廃棄物処理施設二十三カ所のうち、排ガス処理装置があるのは十七カ所。警戒区域の施設を除けば、十五カ所で焼却が可能だ。産業廃棄物処理施設三十一カ所のうち、九カ所も排ガス処理装置を完備している。
 県は、大量のがれきを抱える浜通り地方などの自治体が自前の施設で対応しきれないがれきを中通りや会津地方の施設で処理できるよう調整する。ただ、汚染の可能性のあるがれきを受け入れる自治体から反発が出ることも想定されるため、家庭ごみなど通常の一般廃棄物を他の自治体の施設で焼却してもらい、がれき自体は発生した自治体で処理することも検討する。
 県は廃棄物処理施設や最終処分場周辺の空間線量率や、地下水、施設からの排水などのモニタリングを継続的に行い、安全性を確保する取り組みも進める。
 がれきの処理をめぐっては、環境省が十九日に処理方針をまとめた。放射性セシウム濃度が一キログラム当たり八〇〇〇ベクレル以下の不燃物や焼却灰は最終処分場に埋め立てることが可能で、八〇〇〇ベクレル超については焼却場や最終処分場などに一時保管となる。
 県は、他の市町村などにがれきを焼却してもらう場合、運んだがれきの仮置き場や、基準値を超えた焼却灰の一時保管場所の確保などが課題になるとみている。荒竹宏之県生活環境部長は「処理施設の改修や新増設が必要となる場合は国に支援を求めるなどしてがれきの円滑な処理に努める」と述べた。

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