福島市と県造園建設業協会福島支部は4日、市内の渡利七社宮児童遊園で市放射能対策アドバイザーの石井慶造東北大大学院教授が提唱する「土壌洗浄」方式の実用化実験を始めた。
石井教授は、放射性セシウムが粘土に吸着する性質に着目し、セシウムが付着した土に水を加えてかき混ぜることで、粘土にセシウムを凝縮させる除染方法を提案している。粘土を除いた土や水にはセシウムは含まれなくなるため、元の場所に戻すことができるとしている。
実験では市や建設業協会、東北大の関係者約40人が手作業で園内の表土厚さ二センチほどを剥ぎ取った。5日は土と水をミキサーで混ぜて、粘土を分離する作業を行う予定。取り出した粘土は地中にコンクリート柱を埋め、その中に保管する。効果が明らかになれば市が策定を進める除染計画に生かす方針。
(カテゴリー:福島第一原発事故)