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「県内に中間貯蔵施設」 首相方針、知事は困惑、回答保留

 菅直人首相は27日、県庁で佐藤雄平知事と会談し、東京電力福島第一原発事故で発生した放射性物質の付着する廃棄物の中間貯蔵施設を県内に設置したいとする意向を示した。佐藤知事は「突然の話で非常に困惑している」と不快感を表し回答を保留した。同席した細野豪志原発事故担当相は会談後、報道陣に政府内で中間処理の手法を検討していることを明かした。
 菅首相は会談で、避難区域などの住民の帰宅と県内全域の放射線量低減に向け放射性物質の除染作業を加速させるとした。その上で、除染で生じる土砂など廃棄物の処理を最重要課題に挙げ、「国として福島県内で生じた汚染物質を適切に管理、保管する中間貯蔵施設を県内に整備することをお願いせざるを得ない」と伝えた。最終処分場とする考えはないことを強調した。
 これに対し、佐藤知事は「(中間貯蔵施設の整備は)原子力災害に苦しんでいる本県にとって極めて重い問題だ。国として誠意を持った対応をお願いしたい」と訴えた。ただ、南川秀樹環境事務次官が6月に来県し、県内に最終処分場を整備する方針を示した際、知事は「あり得ない」と回答したが、今回は明確に拒絶する姿勢は見せなかった。
 一方、細野原発事故担当相は中間貯蔵施設の県内設置について、政府内で1カ月以上にわたり検討してきたことを明かした。しかし、適地選定までの工程や時期、施設の概要、設備など具体的な項目は示さず、「福島県民にとって本当につらい話だが、中間貯蔵施設を整備しないと除染が滞ってしまう」として理解を求めた。

■高線量地域 避難長期化首相が謝罪

 菅直人首相は佐藤雄平知事との会談で、放射線量の非常に高い地域については、除染を行った場合でも長期間にわたり住民の帰宅、居住が困難になる地域が生じると指摘。「大変申し訳なく思っている。心からおわび申し上げる」と謝罪した。基準となる線量の値や具体的な地域について言及は避けた。
 菅首相はさらに、政府の原子力災害対策本部が決定した「除染に関する緊急実施方針」に基づき、高線量地域を縮小し、多くの避難住民が帰宅できるよう国の責任で取り組む考えを強調した。

【写真】菅首相(右から2人目)の県内に中間貯蔵施設の発言に困惑した表情を見せる佐藤知事(左)

カテゴリー:福島第一原発事故

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