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【いわきに避難者流入】 双葉郡から求職続々 求人開拓追い付かず

 東日本大震災から半年近くが過ぎ、いわき市には双葉郡からの避難者が多く流入している。生活再建のため新たに職を求める人も多く、雇用情勢が厳しくなるなどの影響も出ている。

■特効薬なし

 「復旧関連で求人は増えている。ただし、それ以上に求職者が増えている」。いわき市のハローワーク平の渡辺則夫次長は、現在の市内の雇用情勢の厳しさを説明する。

 管内の求人数は震災前の2月が約4600件だったが、6月には約6000件と約1400人増えた。しかし、有効求職者数も2月の約7900人から6月には約1万1600人と約3700人増加。このうち、ハローワーク平が把握している双葉郡の求職者は約650人だが、実際はその倍程度になっている可能性もあるとみている。

 福島労働局は、「雇用保険の給付期限が切れる最初のピークの9月末から10月にかけ、求職者数はさらに増える可能性がある」と予測。「特効薬はなく、求人開拓をさらに進めるしかない」と対応の難しさを明かす。

■いわき人気

 震災前のいわき市の人口は3月1日現在で34万1402人。8月1日現在では33万4952人で、6450人減ったが、双葉郡からの避難者数は約1万4000人(7月28日現在)に上るという。

 実際、会津若松市に全町移転している大熊町でも住民の"いわき人気"は高い。会津若松市内に建設した仮設住宅は入居率が8~9割だが、いわき市内に9月に開設する予定の仮設住宅は現在、定員の約2倍の応募があり、増設も検討中だ。町の担当者は「希望者からは、浜通りの仕事場のできるだけ近くに住みたい、親戚がいる、などのケースが多い。中には『会津の冬は浜通りの人間には寒いので』との人もいる」と明かした。

■交流促進が課題

 双葉郡からの避難者が増えることで課題となっているのが、コミュニティーの構築だ。

 中央台には複数の仮設住宅地がある。お盆には避難者も交えての盆踊り大会が開かれた。中央台高久二区町内会の石川実区長(65)は「仮設住宅の暮らしには当然、さまざまな不自由があるだろう。同じ町内に住む者同士、互いの協調を探り、交流を促進したい」と話す。市は市民と避難者の交流促進イベントに対して補助金を交付している。さらに避難者に市政情報を伝える手段として、今月から休日当番医などを掲載している「広報いわき」を市内のコンビニエンスストア103店に備え付けた。

カテゴリー:3.11大震災・断面

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