市内全域での除染を目指す伊達市は8月31日、市内霊山町下小国の果樹園で農地除染実験を行った。市はすでに実施している学校施設に続き、宅地と農地での除染を計画しており、今回は実践を前に試験した。
実験は市内霊山町下小国のモモ畑で行い、同市の除染アドバイザー田中俊一さんの指導で放射性物質の除去などを行う専門業者が作業に当たった。
モモ畑のうち、約18メートル四方を対象にし、草を刈ったり、表土を取り除くなどしながら、細かく表土や空間線量を測定していった。樹木の根を傷めないように、芝刈り機と真空吸引器を組み合わせた機械で表土を吸引する実験も行われた。
一センチから1・5センチをはぎ取ることで線量が4分の1から5分の1まで下がることなどが示された。実験の結果を農地の除染計画に反映させていく。
一方、除染で出た廃棄物などの仮置き場などが未定で、市は市民の理解を求めながら作業を進めることにしている。
(カテゴリー:福島第一原発事故)