南相馬市は15日、新たに策定を進めている除染計画の基本方針を公表した。除染計画では、平成26年3月末(農地は29年3月末)の完了を想定し、警戒区域と計画的避難区域を除く市内全域で市が主体となって除染作業を実施する。
住宅などの生活圏では除染実施前の空間放射線量の半減、将来的には年間被ばく線量を1ミリシーベルト未満を目指す。農地は土壌中で1キロ当たり1000ベクレル未満にし、農畜産物から放射性セシウムが検出されないことを目標とする。
市内で比較的線量の高い地域から先行して除染に取り組む。特定避難勧奨地点を含む地区は24年2月、年間被ばく線量が5ミリシーベルトを超える地区は同4月、その他の地区は7月以降の作業開始を想定している。
市は今後、除染作業に必要な仮置き場の確保について、地域住民の理解を求めていく。
(カテゴリー:福島第一原発事故)