東日本大震災アーカイブ

積雪で線量低下、冷温影響も 県、遮蔽効果 解明へ

 県が測定している空間線量が低下していることについて県は6日、雪が地表の放射性物質を遮蔽(しゃへい)していることに加え、可搬型放射線測定器が冷温の影響で低い数値を示している可能性があることを明らかにした。県災害対策本部会議で示した。県は、モニタリングポスト周辺の積雪状況の確認と雪による遮蔽効果の解明に乗り出す。

 県が空間線量を定点観測している地点の数値が1月以降、低下傾向を示している。飯舘村の長泥コミュニティセンターは1月1日正午時点で毎時7・53マイクロシーベルトあったが、2月6日午前7時には毎時4・08マイクロシーベルトまで下がっている。

 県災害対策本部原子力班は、積もった雪で地表の放射線が遮られ、モニタリングポストまで届きにくくなっていると分析。さらに、県が使用している可搬型放射線測定器は、高温だと空間線量が高くなり、低温だと低くなる傾向があると見ている。

 原子力班は今後、モニタリングポスト周辺の積雪状況を確認すると同時に、雪による遮蔽効果のメカニズムを解明する。県がホームページで公表している空間線量の数値を見た県民から、空間線量の低下についての問い合わせが相次いでいる。

カテゴリー:福島第一原発事故