放射性物質に汚染された疑いのある砕石の出荷問題で、国と県は15日、砕石の流通状況調査の中間結果を公表した。県内の5市町27カ所で周辺より高い放射線量が測定されたことが明らかになった。3月末までに調査を終える方針。
国と県による調査・測定の進捗(しんちょく)状況は【図】の通り。計画的避難区域となっている浪江町の双葉砕石工業(本社・富岡町)の砕石場から出荷され、生コン会社二社と建設会社17社を経由し、住宅や学校を含む県内約1100カ所の施工現場で使われていた。
このうち、14日までに調査した約150カ所のうち、周囲より高い放射線量が測定された27カ所は【表】の通り。
二本松市13カ所、福島市10カ所、本宮市2カ所、郡山市と川俣町各1カ所。このうち22カ所は住宅だった。
表面の線量が最も高かったのは二本松市の用排水路の毎時1・97マイクロシーベルト、住宅では福島市の民家床下の1・95マイクロシーベルトだった。
政府の原子力災害現地対策本部は「政府のワーキンググループが健康への影響は低いと結論付けた年間被ばく線量20ミリシーベルトを下回るので、健康に影響はないとみられる」としている。
(カテゴリー:福島第一原発事故)