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【復興交付金】申請準備 足止め 避難区域方針見えず 福島特措法 財政措置は不透明

 東京電力福島第一原発事故の避難区域となった双葉郡内の8町村は、集団移転や公共施設の復旧事業などへの復興交付金の活用を検討している。しかし、政府から避難区域見直しの具体的な方針が示されていないため、申請準備が手付かずの自治体もある。市町村は、復興交付金の対象外となる事業の財源の後ろ盾として福島復興再生特措法案に期待するが、本県への財政措置の根拠は希薄だ。

■特例措置

 地震、津波の被害が大きかった双葉郡8町村の多くは復興交付金の交付対象となる見込みだが、富岡、浪江両町などは1次申請を見送った。
 震災や津波で被災した集落の集団移転や災害公営住宅の建設が、復興交付金の対象事業に盛り込まれている。富岡町は町民向けに災害公営住宅を建設する計画だ。復興交付金の活用を検討するが、政府が避難区域見直しの詳細な内容を示していないため、必要な戸数を算出できないでいる。
 同町担当者は「復興交付金が足りなくなってしまうことが心配。一刻も早く申請したいのだが...」と気をもむ。
 復興交付金で町道や公共施設の整備を検討する浪江町は町内の7割の地域が警戒区域に指定され、詳細な被災状況を調査できないままだ。町の担当者は「避難区域向けに交付金申請の特例的な措置を検討してほしい」と訴える。

■努力目標

 今国会中に成立する見通しの福島復興再生特措法案は、原発事故から本県が立ち上がるための総合支援を国の責務とした。
 法案には県民の健康増進策や医療・福祉サービス、農林水産業や中小企業の振興に向け国が施策を講じることを定めている。だが、風評被害対策も含めた原発災害からの復興に対する財政措置については「措置を講じるよう努める」の文言にとどまる。
 県幹部は「特措法で財政支援は努力目標の位置付け。国が本気でお金を出すつもりがあるのか、疑ってしまうのが本音だ」と打ち明ける。

カテゴリー:3.11大震災・断面

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