東日本大震災アーカイブ

国協議に応じない可能性 双葉地方町村会長

 双葉地方町村会長の井戸川克隆双葉町長は9日に郡山市で開かれた双葉地方町村長会議終了後、記者団の質問に応じ、東京電力福島第一原発事故による汚染廃棄物の中間貯蔵施設設置に関し「国が町村ごとに方針を説明している」として不快感を示した。その上で次回の国と双葉郡8町村との協議に応じない可能性を示唆した。
 井戸川町長は、中間貯蔵施設などに関する国の方針を大熊町民に伝える住民説明会が12、13の両日に県内3市で開かれることに触れ、「少なくとも中間貯蔵施設に関しては町村会が国から同じ説明を聞き、意見を言い合ってまとめていくはず。約束が破られた。町村会長として非常に憤りを感じている」と述べた。
 双葉地方町村会は3月26日、中間貯蔵施設設置に関して郡内8町村と県を加えた枠組みで政府と協議する方針を決めている。
 双葉地方町村長会議ではこの他、福島大うつくしまふくしま未来支援センターが双葉郡共通の課題について8町村の住民から意向を聞く調査を6月から7月にかけて行うことを各町村長に提案した。
 センター担当の山川充夫学長特別補佐は「昨年9月から10月に行った意向調査結果と比較し、どう変わったかを検証し、必要な支援策を考えたい」と述べた。
 双葉地方町村会は同大からの提案について副町村長ら実務者による協議で検討していく方針。

カテゴリー:福島第一原発事故