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原子力規制庁 来週にも広野に事務所 原発監視体制強化

原子力規制事務所の開設に向けて準備作業を進める規制庁の職員=広野町サッカー支援センター

 原子力規制庁は来週中にも、Jヴィレッジに隣接する広野町サッカー支援センター内に「原子力規制事務所」を新設し、東京電力福島第一、第二両原発の監視を開始する。規制庁の職員15人を駐在させ、第一原発で行われている廃炉作業や、冷温停止状態にある第二原発の燃料取り出し作業などの安全を確認する。監視体制を強化し、原子炉の状態を安定的に維持することで、将来の住民帰還に向けた環境を整える。
 原子力規制事務所は「福島地域業務統括」が責任者となり、職員8人が福島第一原発、6人が福島第二原発をそれぞれ担当する。現在、建物を所有する広野町が施設周辺の除染を進めており、終了次第、事務所を開設する。
 第一原発では、増え続ける汚染水を浄化する最新型装置の性能や、地下水が原子炉建屋に流入するのを防ぐ「地下水バイパス」の設置工事などが安全確認のポイントとなる。
 さらに、原子力規制委員会の田中俊一委員長=福島市出身=が廃炉の新基準を策定する考えを表明していることから、燃料取り出しや原子炉内の状況確認など今後、本格化する廃炉作業の監視も重要な任務となる見込み。
 第二原発では、現在進められている本格的な電源設備の工事、10月上旬にも開始予定の4号機の燃料取り出しに向けた準備作業が監視の対象になる。
 トラブルが発生した場合には、規制庁と事務所が情報を共有し、より速やかに対応する態勢づくりを目指す。
 廃止された原子力安全・保安院は、大熊町のオフサイトセンター内に第一、第二両原発をそれぞれ担当する保安検査官事務所を置いていた。しかし、原発事故で周囲の放射線量が上昇し、撤退を余儀なくされた経緯がある。
 今回、事務所が設けられるサッカー支援センターの施設はオフサイトセンター同様に、放射線防護の対策が取られていない。第一、第二両原発で事故などが発生した際、対応拠点としての機能をどう維持するかなど課題を抱えての出発となる。
 規制庁は「通信設備を充実させ、職員間の情報共有をスムーズにする。より着実な原発の監視につなげていきたい」としている。

カテゴリー:福島第一原発事故

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