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いわき、相双の充足率25% 県内18病院の来年度研修医

 来春から福島県内18の指定病院で臨床研修を受ける新人医師の平成24年度の内定者数は76人で、募集定員152人に占める充足率は50.0%だった。全国最低の充足率だった前年度の41.8%を8・2ポイント上回り、東日本大震災前に近い水準となった。一方、いわき市と相双地方の4病院合わせた内定者はわずか5人、充足率は25%で、地域差が浮き彫りとなった。25日、厚生労働省のまとめで分かった。関係者は震災や東京電力福島第一原発事故の影響が依然として色濃いとみている。
 今年9月に医師不足が深刻な被災地の中核医療機関として特例的に指定を受けた南相馬市立総合病院の内定者は1人、公立相馬総合病院は内定者がいなかった。いわき市の市立総合磐城共立病院は4人にとどまり、福島労災病院は前年度に続きゼロだった。
 本県の定員は公立相馬総合病院と南相馬市立総合病院が新たに指定されたことなどで前年度に比べ6人増えた。単純比較はできないが、内定者数は前年度比で15人増え、増加率は茨城県に次いで全国2位の124.6%だった。
 充足率は震災前の22年度の52.3%に近い水準となった。ただ、マッチングが始まった15年度以降、3番目に低く、全国平均の75.2%を25・2ポイント下回り、都道府県別の順位は43位だった。
 県地域医療課の担当者は「内定者数、充足率とも震災前の状態近くに戻ったことは力強いが、医師不足の厳しい状況に変わりはない」と強調。「2次募集などで内定者増を目指すとともに、研修後の医師の県内定着に向けて県を挙げて取り組む」としている。

※臨床研修医制度
 改正医師法に基づき、医師免許取得後、2年間の医療現場での臨床研修が平成16年度から義務付けられた。研修先は必要な年間症例数などの要件を満たした「基幹型臨床研修病院」で、厚生労働省が決める。県内では東日本大震災前まで16病院だったが、9月に公立相馬総合病院、南相馬市立総合病院が新たに指定を受け、計18病院となった。両病院は医師不足が深刻な被災地の中核医療機関であるため、協力病院の全面支援などを条件に厚労省から特例的に指定された。指定病院が募集定員、医大生が希望する研修先を申請し、これに基づき研修先を内定する「研修医マッチング(組み合わせ決定)」が毎年秋に行われている。研修医は地域への定着傾向が強いとされ、医師不足解消が期待されている。

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