東京電力福島第一原発事故で全村避難している葛尾村の行政区長会は19日、三春町の村貝山事務所で開かれ、村の避難区域再編案を了承した。村は24日に野行、広谷地、岩角の3行政区の住民懇談会を開き、年内に再編方針を決める。
村担当者が国から示された再編案を11行政区の区長に説明。村北東部の野行を帰還困難区域とし、2つの放射線量区分が混在する広谷地を居住制限区域と避難指示解除準備区域に分割、落合など8行政区を解除準備区域とする案を区長会が受け入れた。2つの線量区分が混在する岩角は懇談会での議論を踏まえて結論を出す。
また、環境省福島環境再生事務所の職員が野行地区の国有地など2カ所に仮置き場を増設し、うち1カ所に仮設焼却炉を設ける計画を説明した。野行地区地蔵沢に造成中の仮置き場だけでは来年度から本格化する除染で出る廃棄物を処理し切れないため。焼却炉による減容化を図る。
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